ジェノワーズ生地が膨らむ仕組みと材料の役割

ジェノワーズ生地が膨らむ仕組みと材料の役割

パット・ジェノワーズは卵と砂糖を泡立てて、小麦粉を加えてつくる生地のことです。スポンジ生地ともいい、全卵を泡立てて作ります。卵を泡立てることによって、ベーキングパウダー等の膨張剤を加えずに生地を膨らませます。

では、なぜスポンジ生地は膨らむのでしょうか。

材料と作るプロセスからスポンジ生地が膨らむ理由を説明します。スポンジ生地が膨らむ仕組みを知ることで、スポンジ生地が上手に作れるようになると思います。

スポンジ生地の材料の役割

スポンジ生地に使われる材料は、卵・砂糖・小麦粉です。好みによってバターを加えることもあります。それぞれの材料がスポンジ生地を作る際にどのような働きがあるのでしょうか。

スポンジ生地が泡立つのは、加熱したオーブンの中で泡立てた卵の中にある気泡が膨張したり、卵の水分が水蒸気になることで体積が大きくなるためです。

小麦粉

小麦粉はスポンジ生地のボディを作る役割があります。

小麦粉の中のでんぷんが卵の水分を吸って膨らんでやわらかくなり、粘りを出します。加熱しているオーブンの中で水分が蒸発して、ふくらんだ生地ができ、ふんわりとした食感をつくります。それが生地全体をやわらかく支え、ボディ部分となります。

また、小麦粉のタンパク質からグルテンができて、生地内に網目状に広がります。加熱によって固まって生地のつながりとなったり、適度な弾力をつくり出したり、生地をつなげ、膨らんだ生地を支える骨組みとなります。

砂糖

砂糖は卵を泡立てる際、気泡の膜を壊れにくくしたり、焼成後は生地をしっとりさせたり、でんぷんの老化を防いでやわらかさを保ってくれる働きがあります。

なお、ジェノワーズ生地を作るのにバターの役割は必要ありません。バターは風味をつけたいときに加えます。

スポンジ生地の作り方プロセス

スポンジ生地を作る行程において、材料がどのタイミングで働くのかをみていきましょう。

卵と砂糖を泡立てる

卵に砂糖を加えると泡立ちやすくなり、気泡が無数にできます。砂糖は卵の気泡を壊れにくくする役割があります。

小麦粉を加える

小麦粉を混ぜることで、卵の気泡の間に小麦粉の粒子が分散します。混ぜ終わる頃には小麦粉がペースト状になり、気泡のまわりを覆います。小麦粉の中のタンパク質が水分を吸収してグルテンができ、立体的な網目状に広がっています。

焼成する

熱したオーブンの中に生地を入れると、まわりの熱風により生地表面に薄い膜ができます。この膜は内部で発生した水蒸気を閉じ込めることにより、生地が膨らみます。

卵の中の気泡が熱膨張によって体積が大きくなり、気泡がふくらんでいきます。加熱がすすむと気泡の膜が膨らみを保ちながら固まっていきます。

小麦粉の中のでんぷんが水分を吸収して膨らみ、粘りがでてきます。このでんぷんの粘りは卵の気泡の膨らみに合わせてのびていきます。

小麦粉に含まれる水分は加熱によって水蒸気に変わって体積が大きくなり、卵の気泡と同じように生地全体を膨らませます。

加熱がすすむと、でんぷんの糊化が進み、小麦粉のペーストがやわらかく固まります。

網目状に広がったグルテンが固まり、膨らんだ生地を支える骨組みができます。

余計な水分が生地の外へと蒸発していきます。

生地が膨らんで、表面に焼き色がついたら焼き上がりです。よって、きれいなスポンジ生地を焼くためには、卵を十分に泡立てることと小麦粉をまんべんなく卵に混ぜ合わせることがポイントとなります。

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