ジェノワーズ生地とは共立てのスポンジ生地のことです。全卵と砂糖を泡立てて、小麦粉を加えて焼いて作ります。
フランス菓子ではフレジエやフォレノワールなどのアントルメに使う生地です。
今回はバターを加えずに作る基本のレシピを紹介します。バターを加えないことで、混ぜる回数が少なくなり、上手に焼けるようになります。バターは風味を与えるために加えて、生地を作る行程には支障がありません。
必要な道具
- 粉ふるい器
- セルクル型(15cm・18cm・20cmのいづれか)
- ボウル
- 温度計(あれば)
- ミキサー(ハンドミキサー・卓上)
- ゴムベラ
- オーブンシート
- オーブン板
- ナイフ
今回は底のないセルクル型を使って作っています。セルクル型だと底部分がないため、生地が型からはずしやすく、型紙を敷く必要がないため、手軽に作れます。セルクル型がない場合は、スポンジケーキ型を使用しても同様に作れます。
スポンジ生地の材料
今回は卵・砂糖・小麦粉のみを使ってつくるレシピです。セルクル型15cm・18cm・20cmの大きさ別の配合で紹介しています。
直径15cmの型
卵 | 100g(2個) |
グラニュー糖 | 60g |
薄力粉 | 60g |
直径18cmの型
卵 | 150g(3個) |
グラニュー糖 | 90g |
薄力粉 | 90g |
直径20cmの型
卵 | 200g(4個) |
グラニュー糖 | 120g |
薄力粉 | 120g |
卵は使用する1時間以上前に冷蔵庫から出しておきます。
型に塗る用の材料
バター | 5g |
バターは使う直前まで冷蔵庫に入れておきます。
スポンジ生地の作り方手順
スポンジ生地は卵と砂糖を泡立てて、小麦粉を加えて混ぜるというシンプルな手順で作っていきます。
準備
- 薄力粉をふるっておきます。
- 型の内側側面に冷たいバターをこすりつけて塗ります。バターが固まりにならないように薄くこすりつけましょう。
- オーブンシートを敷いたオーブン板の上に、型をのせておきます。
- オーブンを180℃に予熱しはじめます。
1. 卵を泡立てます
ボウルに割った卵を入れ、グラニュー糖を加えて湯煎にかけます。軽く泡立て器で混ぜて卵液を温めます。卵液の全体がが36℃になり、砂糖が溶けたら湯煎からはずします。
36℃とは体温と同じくらいです。温度計がない場合は、指で触ってみて冷たくなく、熱すぎなかったらちょうど36℃くらいです。
![卵と砂糖をボウルに入れる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_2-1024x768.jpg)
![卵と砂糖をボウルに入れる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_3-1024x768.jpg)
卵黄に含まれる脂質は気泡をできにくくするため、泡立ちにくくなります。卵を温めると粘性が弱まって、さらさらとして流動性がよくなり、表面張力が低くなり泡立てやすくなります。
ハンドミキサーや卓上ミキサーを高速にして泡立てはじめます。泡立てはじめたら、ミキサーは止めないようにしましょう。
高速で泡立てると空気を取り込んで大きな気泡が出てきます。
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_5-1024x768.jpg)
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_4-1024x768.jpg)
生地のボリュームを大きくなったら、中速にして泡立てます。新たな空気は取り込まれにくくなり、大きな気泡は小さくなっていきます。気泡が最初に比べて小さくなり、生地が白っぽくなります。
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_6-1024x768.jpg)
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_7-1024x768.jpg)
低速に落として泡立て続けます。気泡は次第に小さくなっていきます。新たな空気は取り込まなくなるため、生地のボリュームは増えなくなります。
生地をすくって落とすと、生地が数段重なり合ってから、ゆっくりと中に沈んでいきます。このようになったら泡立ては完了です。
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_8-1024x768.jpg)
![卵と砂糖を泡立てる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_9-1024x768.jpg)
薄力粉を加えましょう
小麦粉を加えて、ゴムベラを使って粉が見えなくなるまで混ぜます。ゴムベラを時計回りに切り、ボウルを反時計回りに回しながら混ぜ合わせます。粉が見えなくなってから、さらに40回程度混ぜます。小麦粉を加える前よりもボリュームが減り、引き締まったようになり艶が出てきます。
![小麦粉を混ぜる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_10-1024x768.jpg)
![小麦粉を混ぜる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_11-1024x768.jpg)
![小麦粉を混ぜる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_12-1024x768.jpg)
![小麦粉を混ぜる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_13-1024x768.jpg)
焼成しましょう
型に生地を流し入れます。型の8割程度の高さまで加えるようにしましょう。8割を超えると、焼成中に生地が流れ出てしまいます。
生地の混ぜかたや卵の量によって、型に対する分量通りに作ってもちょうどの量にできない場合もあります。作った生地をすべて加えなくていい場合もあります。
![セルクル型に流し入れる[バターなし基本のスポンジ生地(ジェノワーズ)のレシピ]](https://patissieres.com/recette/wp-content/uploads/2019/05/genoise_14-1024x768.jpg)

180℃に温めたオーブンに入れて、約30分焼成します。生地にナイフを刺して、濡れた生地が付いてこなければ焼き上がりです。焼き時間はオーブンの性能や生地の高さによって異なります。型の大きさが異なりますが、だいたい30分程度で焼きます。
冷ましましょう
オーブンから出したスポンジ生地はすぐに、10cmほど上から台へ落として打ち付けます。2~3回落とします。
台から落とすことで、生地のなかにある水蒸気をなるべく早く外に出してあげます。
スポンジ生地は網に上下を逆にして(表面を下)にして冷まします。
生地の下にある小さな気泡がつぶされず均一になり、表面の生地が平らにする役目があります。
生地が冷めたら、できあがりです。すぐに使わない場合は、ラップに包んで保存します。
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